外壁塗装・屋根塗装 福岡市東区T様 工事日誌
平成28年4月12日(火) 「外壁」シーリング 「屋根」下地処理 「鉄部」下塗
本日の作業人員及び作業内容
作業人員 2名(17:30終了)
作業員 中山 林
「外壁塗装」 作業なし
「屋根塗装」 下地処理
「付帯塗装」 鉄部/下塗
「その他作業」 シーリング
塗装工事日誌(H28.4.12)
先日の続き、屋根の下地処理から作業を開始します。
塗膜が剥がれているこの部分 ↓ ですが、
この ↓ 茶色くみえる部分が乾式コンクリート瓦の塗装でよく耳にするスラリー層です。
この層が劣化するとかなり脆く、爪などで軽く削っただけで
簡単に粉状になります。
乾式コンクリート瓦の塗装ではこのスラリー層の処理が最も重要で、
1.高圧洗浄や下地処理で脆弱な部分をきちんと除去
2.適切な下塗材を使用
この2つのポイントをテキトーにしてしまうと塗膜が剥がれるなどの問題が生じてしまいます。(こんな感じになってしまいます ↓)
脆弱なスラリー層はワイヤーブラシで削って
除去した後に、
※拡大
除去の際に発生する材弱な塗膜や粉状のスラリー層などの
清掃を行い屋根の下地処理は完了となります。
◆清掃後の様子◆
続いて、外壁ジョイントのシーリング打替を行います。
このシーリングは塗装ができない(密着しない)シリコーンシーリング材ということは、先日、お伝えした通りなのですが、
これが実に厄介。
シリコーンシーリング材を撤去して新たにシーリング材を充填しなおせば良いようにも思えますが、このシリコーンシーリング材というのは塗装だけではなくシーリング材も密着しないため、打替の際には充填されているシーリング材を
カッターで切り取ったり
削り取とったりして
「完全」に撤去する必要があるのです。
↑ の作業はサイディングボードのジョイントなら何とかできないこともないのですが、サッシ廻りに充填されているシーリングは
サッシの形状(赤丸部分)によって ↓ LIXIL HPより 納まり参考図
※ ↑ の赤丸部分の参考写真
カッターが入らなかったりするため
※上から見た写真
サッシ側のシーリング材は撤去が非常に困難で
この残ったシーリング材を地道に撤去したとしても
サイディングボード側の接着面に残っているシーリング材は撤去がまず不可能に近いため
充填されているシリコーンシーリング材を「完全」に撤去することができないのです。
この ↑ の写真のように既存の残っていたとしても、通常では使用されているシーリング材は変性シリコンもしくはポリウレタンですので、新たに充填するシーリング材との密着はさほど問題は無いのですが、今回のように塗料もシーリング材も密着しないシリコーンシーリング材の場合、中途半端に撤去してしまうと密着しない部分が増えてしまい、今の状態よりもかえって状態が悪くなりかねない恐れもあるため、正直なところあまり扱いたくないのが本音なのですが、だからと言ってこのまま放置というのもあんまりなような気もしますので、後日、シリコーンシーリング材の上からシーリングを行っておこうかと思います。
既存に密着しないのは前提で、とりあえず念のためという感じデスネ…(^_^;)
明日の天気予報は雨なので、撤去したサイディングボードのジョイントは本日シーリング材を充填しておきます。
サイディングボードのジョイントは建物の揺れや歪み、温度差によるサイディングボードの伸縮を吸収するために動きやすいジョイント(ワーキングジョイント)になります。
シーリングの施工方法は目地底に接着させる「3面接着」と目地底に接着させない「2面接着」の2通り施工方法がありますが、サイディングのジョイントは目地を動きやすくしておく必要があるため「2面接着」で施工することがセオリーです。
目地の底の部分にあるハットジョイナーと呼ばれる部材の上に
シーリング材が接着しないように絶縁するためのテープ(ボンドブレーカー)を
貼り付けます。
既存のシーリングはこのボンドブレーカーではなくバックアップ材を使用して
2面接着となるように施工をされていたようですが、
このバックアップ材を使って施工を行うとサイディングボードの厚みや形状によっては
極端にシーリングの厚みが薄くなってしまう箇所ができてしまいますので
実はあまりよろしくないのです。
こちらの表は ↑ ワーキングジョイントの目地幅についての最大値と最小値になりますが、サイディングボードに使用されるシーリング材「変成シリコーン系」での最小値は目地幅10mmとなっています。
こちら ↑ をみると、目地幅10mmの場合、目地の深さ(シーリング材の厚さ)も10mmとなりますので ↓ の写真のように
シーリングの厚み4mmではちょっと少ない感じがするのです。
なので、今回はバックアップ材を使用せずにシーリングの厚みを確保するように行い
シーリング材の厚みを10mm程度は確保できるように
バックアップ材ではなく薄手のボンドブレーカーを使用しています。
ボンドブレーカーを貼り付けた後に
プライマー(シャープ化学工業/P-50)の
塗布を行います。
プライマー乾燥後、シーリング材(シャープ化学工業/シャーピヘンセイシリコーンNB-LM)の
充填を行い
シーリングの打替は完了になります。
シーリング終了後、鉄部に付属するシリコーンシーリングの表面を
シンナーで拭取り清掃を行った後に
先日、下地処理を行っていた鉄部下塗の作業に移ります。
下塗は当初の予定では1液形エポキシ樹脂下塗材(エスケー化研/マイルドサビガード)を使用する予定でしたが、外壁の水切りが
塩ビが被覆された鋼板だったため
急遽、2液形エポキシ樹脂(大日本塗料/エポオールスマイル)に変更しています。(塩ビ鋼板にはこちらの下塗材のほうが適しています。)
撹拌して均一に混ぜた後に、
主材と硬化剤を規定の比率で混合します。
今回使用するエポオールスマイルは 主材:硬化剤 = 17:3 という比率になりますので、主材0.85kgに対し硬化剤0.15kgを入れ、合計1.0kgを準備。
この塗料で鉄部の下塗を行いまして
PM17:30 作業終了となりました。