木目を塗りつぶす塗装方法
こちらの見本と同様の仕上げを、
合板を使用して行ってみたいと思います。
塗りつぶす仕上げはエナメル仕上げとも呼ばれまして、突板やシナ・ラワンなどの合板や無垢の木材も同様の工程で仕上げることが出来ます。
木の表面は導管と呼ばれる木目がありますので、
まず始めにこの木目(くぼみ)を消す処理を、パテ(メーコーパテ等)を使用して行います。
表面全体に薄くパテを塗付(しごく)。
先ほどは表面に木目(くぼみ)が残っていましたが、
下地処理を行うことにより木目(くぼみ)が埋まり、均一な表面になります。
その後、サンドペーパー(番手 320番程度)で、
木目内部以外の余分なパテを研磨して除去します。
その後、研磨の際の清掃を行いまして、
下塗(サーフェーサー)で下地の状態をみるために軽く塗布。
これは捨て吹きと呼ばれ、行うことによって塗装前の状態より木目の状態が確認しやすくなります。
案の定、木目が埋まっていない箇所がみつかりました。
このような箇所の下地処理を行いまして、
再度、研磨。
その後、清掃を行った後に、
下塗(サーフェーサー)の塗布を行います。
下塗を塗布した木の表面は木の毛羽立ちがおきているため、その毛羽立ちを取るため、下塗材の乾燥後に再度サンドペーパーで研磨を行います。
「研磨後の表面」
毛羽立ちによるザラつきが無くなりましたら、次は中塗(エナメル)となります。
表面清掃後、仕上げたい色で塗布を行い、
乾燥後に研磨。
この研磨は先ほどと違い毛羽立ちを取るための件までは無く、塗装時に付く細かい埃などの除去と、この上に塗布する上塗の密着力向上のための研磨となります。
その後、上塗のクリヤー(フラット)となります。
クリヤーは艶消、3分艶、5分艶、7分艶、艶有など艶の種類がありますので、希望する仕上がりの艶を選択すると良いのです。
ただし、艶が上がるに連れて塗装が難しくなってきますので、DIYで塗装を行う場合は5分艶ぐらいが良いのではないかと思います。
今回は艶有のクリヤーで仕上げを行いまして、
完了となります。(左が見本)
今回は仕上げにクリヤーを塗装していますが、本格的な家具などの塗装ではない場合、中塗に使用したエナメルで仕上げを行っても問題はないと思います。
また、塗料は全て2液形のポリウレタン樹脂の塗料(和信化学工業 ポリウレックス)を使用しておりますが、DIYでは同様の塗料を使用するのは機材・費用面で少々困難だと思います。
ホームセンター等で購入できるラッカースプレーでもある程度同様の仕上げ ↓ を行うことが出来ますので、そちらの塗料を使用すると良いのではないかと思います。