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乾式コンクリート瓦(モニエル・スカンジア・パラマウント)の塗装について

乾式コンクリート

乾式コンクリート瓦について

乾式コンクリート瓦とはセメント+水+骨材を混合し、押出し成形した後、着色セメントスラリー塗装とクリアー塗装を施し養生した瓦です。
スラリー層(着色セメントスラリー塗装)とは成形後、着色スラリーと呼ばれるコンクリートと同質の無機質着色材を1mm以上(2mm~3mm)の塗膜を塗布した防水層になります。
一般的に洋瓦とも呼ばれますが、モニエル瓦(上記写真)、パラマウント瓦、スカンジア瓦など、乾式コンクリート瓦でもメーカによって呼び名が違います。
環境にもよりますが、クリアー塗膜を含めスラリー層は少しずつ劣化し、15年前後でほぼ無くなってしまいます。
以前は、スラリー層のある乾式コンクリート瓦の塗り替えは、塗装後早い時期に脆弱したスラリー層から塗膜剥離が起こることが多く、トラブルの原因となり、スラリー層のある乾式コンクリート瓦の塗り替えは困難とされていましたが、近年では乾式コンクリート瓦専用の下塗材が各塗料メーカーより開発されています。

乾式コンクリート瓦で起きる劣化の症状

1.塗膜の褪色・剥離

  • 塗膜の褪色
    塗膜の褪色
  • 塗膜剥離
    塗膜剥離

瓦は特に紫外線・雨風にさらされている箇所となりますので、外壁に比べ劣化は早くなります。
劣化の初期症状として、塗膜の艶がなくなり色あせがおこります。
塗膜の剥離は塗替えを行った瓦によく見られる症状となりますが、塗り替えの際に洗浄不十分、または乾燥不十分による塗膜の密着不良が原因でおこる、塗膜の浮き・剥離が考えられます。
また、瓦表面の塗膜が劣化した状態で長期間放置しますと、風雨によって塗膜が流れ落ちてしまい、瓦自体の素材「セメント」が表面に表れてくるようになります。
素材がむき出しとなった瓦はセメントの成分であるカルシウムが流出してしまう為に、骨材が表れ、瓦表面にざらつきなどが生じてきます。

下地処理について

下地処理の内容によって、仕上りの程度良し悪しや塗膜剥離などのリスクを軽減することが出来ますので、この工程は特に入念に行う必要があります。

高圧洗浄

乾式コンクリート瓦 高圧洗浄15~20MPa程度の洗浄圧力で劣化した塗膜・汚れ等を除去し、塗装を行える状態にします。
乾式コンクリート瓦 高圧洗浄セメント瓦 高圧洗浄

 

 

 

表面の汚れが綺麗に除去できていない状態で塗装を行うと、今度、塗膜剥離が生じるリスクが高くなりますので、可能な限り綺麗に洗い流しておく必要があります。

 

 

 

塗膜剥離

乾式コンクリート瓦塗膜剥離

 

 

旧塗膜の浮き・剥れは高圧洗浄だけでは除去しきれないため、ケレンを行い脆弱な塗膜の除去を行います。
この作業は、セメント瓦素材に密着していない旧塗膜に再塗装を施してもすぐに、浮き・剥れの原因になるため密着不良を予防する為にとても重要な作業になります。

 

 

 

具体的な施工例の紹介

日々更新を行っている工事日誌のモルタルの施工事例です。
日報形式になっておりまして、毎日の作業内容を詳しく書いておりますので参考になるかと思います。

大牟田市 T様邸 福岡市西区 T様邸 サイディングボード・セメント瓦 塗装工事


外壁仕様 / 弱溶剤2液形
アクリルシリコン樹脂
屋根仕様 / 弱溶剤2液形アクリルシリコン樹脂
工期 / H23.9.26 ~ H23.10.28
実働日数(人工)  / 16日間(34人工)

福岡市東区 T様邸 福岡市東区 T様邸 モルタル壁・セメント瓦 塗装工事


外壁仕様 / 水性1液形アクリルシリコン樹脂

屋根仕様 / 水性1液形アクリルシリコン樹脂
工期 / H24.3.22 ~ H24.4.12
実働日数(人工)  / 15日間(32人工)

乾式コンクリート瓦に適した塗装仕様について

下塗に乾式コンクリート瓦専用のプライマー(シーラー)、上塗はアクリルシリコン樹脂という組み合わせが一般的な仕様となっています。
下塗は状況に応じて複数回塗布する必要があります。
屋根は外壁に比べ塗膜に負荷がかかりやすく劣化が早いため、なるべく高グレードの塗料を使用することが好ましいです。

下塗材(塗料メーカーは水谷ペイント) 上塗材(塗料メーカーはエスケー化研) 目的
スラリー強化プライマー
水系カスタムシリコン 低価格
水系ナノシリコン 標準
水系シリコン 耐久型
水系パワーフロン 高耐久

 

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