低圧注入工法について
専用の器具を用いゴムの復元力等を利用して、ひび割れ内部にエポキシ樹脂等の補修材を加圧し(0.4MPa以下の低圧、かつ低速)注入する補修方法になります。シール工法、Uカットシール材充填工法での補修は、表層、または壁内15mm程度までの補修となりますが、低圧注入での補修はひび割れ内に加圧して注入しますので、ひび割れ深層部まで補修を行うことが出来ます。構造上主要な壁(耐力壁)のひび割れや、壁面を貫通しているような大きなひび割れの補修に適した工法です。
Uカットシール材充填工法・低圧注入工法での費用の比較
ひび割れのm数「30m」をUカットシール材充填工法・低圧注入工法で行う場合の費用
- ・Uカットシール材充填工法 2,000円/m程度 ✕ 30m = 60,000円程度
- ・低圧注入工法 4,000円/m程度 ✕ 30m = 120,000円程度
ひび割れ補修の工法では少々費用は高額です。
低圧注入 工程
ひび割れの幅の確認を行い
注入する補修材を選定。(コニシ ボンドシリンダー工法)
ひび割れの幅と表から、今回は「コニシ」ボンドE206Wを使用します。
ひび割れの表面をワイヤーブラシ等で清掃後、注入孔となる座金を
専用のシーリング材「コニシ」ボンドはくりシールONEを用いて
ひび割れに沿って取り付けます。
次にひび割れ内部にきちんと加圧が出来るよう、隙間等を専用のシーリング材で塞ぎ、
注入準備は以上で完了。
シーリング材が硬化しましたら専用の器具「コニシ」BCシリンダー内に
補修材(エポキシ樹脂)を注入し、
座金に取付。
この状態で補修材が硬化するまでの間、時間を掛けてゆっくりと注入していきます。
注入開始から24時間程度経過した後に、シリンダーと座金の撤去を行いましたら、
低圧注入工法でのひび割れ補修は完了となります。
座金撤去の際に塗装面まで剥がれてしまうこともありますので、
そのような場合はカチオンフィラーで塗装面の凹凸の補修まで行っておくと良いでしょう。